EMIがジョブズをゲストに招いて何か発表するらしい

 Mac Rumorsの4月1日付け記事「Steve Jobs and EMI Press Conference on Monday」によると、英EMIが英国時間で4月2日の午後1時から、何か重大発表をするらしい。スペシャルゲストとしてAppleジョブズも招かれているとのこと。

 発表される内容はデジタル関連についてということ以外、全く謎ながら、EMIがDRMを完全廃止することについてではないかとみられているほか、ビートルズ作品のデジタル配信についてとの観測もあるようだ。ちなみに、このニュースには、「エイプリルフールのネタじゃないよ」という但し書きが付いていた(笑)。

 さて、もし、DRMの完全廃止が実現すると、iTunes Storeで販売されるEMI音源からもDRM(具体的には「FairPlay」)が外されることになる訳で、これはかなり驚くべき事態と言えそう(もちろん、エンドユーザーからすればウレシイ驚き)。

 しかし、仮にEMIがDRM廃止を決めたとしても、それが即、全てのEMI音源でDRM利用が停止されることになる訳ではないだろう。

 なぜなら、音源の管理については、アーティスト側の意向も関係してくるからだ。特に、ほとんどの日本音源(いわゆる「邦楽」)に関しては、原盤権をはじめとした作品の諸権利はアーティスト側(具体的にはマネジメント会社)が所有しているだろうから、レコード会社の一任だけでDRMが外されることはあり得ないと思う。

 最悪の場合、欧米のiTunes Storeで販売されるEMI音源のほとんどがDRM無しになっても、日本のiTunes Storeで販売されるEMI音源は相変わらず全てDRM付きという可能性もある。業界内で横並びが要求される社会的状況では他社の思惑も関係してくるし、それに加えて、著作権関連をはじめとした各種権利者団体とのしがらみも大いに影響してくるのは間違いないだろう。

 ま、いずれにしても、明日の朝にはEMIが一体何を発表するのかが判るので、それまで待ちだな…。

 PS. ITmedia扱いのWall Street Journal翻訳記事でも「EMI、デジタル音楽の『DRM撤廃』発表へ」とのこと。果たして日本の音楽業界はこの動きに対応できるのだろうか?

 PPS. ITmediaで詳細が発表された。欧米ではEMIのデジタル配信楽曲全てにおいてDRMが廃止される模様。果たして日本では、iTunes Storeをはじめとして各デジタル配信会社がどう対応するのか要注目。

 PPPS. EMIの発表における報道陣との質疑応答から:

Q: When are the Beatles coming?
A: Don't know yet.