文化的鎖国はDRMから始まる

 PC Watchのコラム記事で「手探りの『Windows Media Player 10』」というのがあった。なかなか深い内容なので、是非ともリンク先の記事を読まれることをお薦めします。ここではとりあえず、一番の鍵となる部分を以下に引用:

ユーザーにとって重要なのは、今お金を払ってできることとできないことであって、将来のDRM技術が可能にすることではない。CCCDが廃止されても、すでに手元にあるCCCDが普通のCDになるわけでも、普通のCDと交換してもらえるわけでもないように、将来高度なDRMのサポートが行われたとしても、すでに購入したコンテンツの制限が変わるとは思えないからだ。たとえ高度なDRMが可能になったとしても、DRMによる制限の異なるデータを管理していく面倒くささを考えると、はっきりいって筆者は敬遠したいと思う。結局、CCCDが廃止せざるを得なくなったように、DRMの扱いももっと柔軟で単純なものに統一しないと、いつまでもDRMのないMP3が標準として残っていくのではないだろうか。

 結局、ここでの大きな問題点は、DRMを提供する企業側もユーザーが何を求めているかを十分判った上で、それを棚上げにしたまま突き進んでいる確信犯ってことなんだよねぇ。レコード輸入権問題が立ち上がった時に、多くの人が「文化的鎖国」を危惧したけど、DRMに関しては、残念ながら既に鎖国が確立してしまった感が強い…。

 ちなみに、2ちゃんねるの「MSNミュージック20日から日本でも開始」というスレッドで「MSN Musicの日米比較(未完成) 」という面白い投稿を見つけたので、以下にコピペ:

■米国
・1曲99セント、標準的なアルバムは9ドル99セント
・販売楽曲はWMA VBR(平均160kbps/ピーク256kbps)
・試聴はWMA(64kbps)
・購入した楽曲は5台のコンピューターで再生可能
・購入した楽曲のCDへの記録は7回まで可能
・購入した楽曲の携帯音楽プレーヤへの転送は無制限
・ライセンスの再発行は無制限(※未確認)

■日本
・1曲158〜367円、アルバムは1300円〜2200円
・販売楽曲はWMA(※ビットレート未確認)
・試聴はWMA(32kbps)
・購入した楽曲のCDへの記録は不可能
・購入した楽曲の携帯型音楽プレーヤへの転送は3回まで
・ライセンスの再発行は3回まで

 このデータは、書いた本人も未完成ですと断っているので正確性に欠けるけど、まぁ、これを見る限り、日本のユーザーは完全に馬鹿にされてます。誰が馬鹿にしてるのかと言えば、MSというよりは、MSにこういう内容を強要した誰かさんだよね(笑)。