突然の閃きを感じて、レコード棚(いつまでたってもオレにとって音楽ソフトの総称はレコードだなぁ…)から古〜いCDを取り出す。ブツはKLFの「CHILL OUT」。本当に久しぶりに聴く。ペダルスチールの音が和みます。クレジットは1990年で、当然ながら現在は廃盤。

 トリビア的な話として有名だけど、KLFは「Kopyright Liberation Front」≒「Copyright Liberation Front」、つまり「著作権解放戦線」を意味すると言われていた。当時の感覚としては、「サンプラーというマシーンが出来てしまった以上、サンプリングして何が悪い?」的な発想に基づくイギリス人ならではの強力なブラックジョークだった訳だけど、2004年の今この日本で聴くと、当時とは違った意味で「自由」へのロマンを感じてしまったりする。

 KLFは、作品を出す度にユニット名を変更したりしていて、他には「The JAMs」≒「The Justified Ancients of Mu Mu」だとか、「The Timelords」だとか、メンバー個人の本名(?)を使ってだとか、訳わからない活動が多数あり(笑)。

 Timelords名義では、「The Manual」という本を1988年に出してる。副題は「How To Have A Number One The Easy Way」、つまり、いかに安易にナンバーワンヒットを音楽業界でモノにするかを判りやすく解説したマニュアル本なのだ。笑えるのは、この本で解説した通りに実行して3カ月以内にUKオフィシャルチャートでNo.1ヒットシングルを取れなかったら、本代を返金すると前書きに書いてある点。実際に誰か返金請求をした奴はいたのだろうか? ちなみに内容はかなりマトモ。お笑いにふってはあるけど、レコード業界の仕組みが判りやすく書いてある。この内容をベースにして、インターネットなフレーバーを効かせれば、今でも十分通用しそうな感じ。

 さて、この本に興味のある人は、英語で良ければ全文をまるまるココからテキストで落とせます。まったくもって著作権が解放された状態…。翻訳ソフトでなんとかなるかもよ(笑)。


 例の文書はその後まだ読み直してません…。